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本田・香川よりも上!?「日本史上最高の選手になる」とセリエAスカウトに衝撃を与えた柿谷曜一朗の恐るべき才能

text by 宮崎隆司 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

柿谷が優れている技術とは?

 前述のベテランスカウトはこうも語っている。

「柿谷は必ずブラジル(2014年W杯)に行くだろう。のみならず、出れば必ず彼は2、3ゴールは決めてみせるに違いない。そうなってからでは遅い。言わずもがな、一気に移籍金が跳ね上がるからだ。したがって何とか市場が再開される年明けには手に入れたいのだが…」

 それでは、なぜ柿谷がここまで高い評価を受けるのか。例の映像を取り寄せては筆者に興奮して電話を掛けてきたスカウト氏の言葉を借りればこうなる。

「まずは何と言ってもボールを止める技術の素晴らしさ。両方の膝と足首の使い方が絶妙であるがゆえの重心の低さ、ボディーバランスは実に見事だ。ボールを持った際の姿勢の良さは視界の広さを可能にし、ドリブルは鋭利にして滑らかだ。

 それを繰り出す(仕掛ける)タイミングもいい。前に向かう果敢な姿勢、シュートの精度も申し分ない。のみならず、彼は周りを活かすために必要な眼と感性を高いレベルで備えている。もちろん長短のパスも極めて良質だ。

 さらに、聞くところによると “ハート”もなかなかのものを持っているという。欧州トップレベルの舞台でも彼が物怖じすることはないだろう。要するに、欠点らしきものは今のところ見当たらない。

 守備に難があると言われているが、そんなものは2ヶ月もあれば解消できる。むしろこれからさらに伸びて行く可能性に満ち満ちている。だからこそ一日も早く欧州トップレベルのクラブでプレーしてもらいたい。そして思う。あの彼のプレースタイルを洗練させる上で最も適した環境はイタリアだ。この国の老獪にして堅い守備陣と対峙してこそ彼の技は磨かれていく」

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