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Jリーグ 10年前

“広州の奇跡”に挑むACLベスト4。柏は“倍返し”出来るか?

text by 鈴木潤 photo by Kenzaburo Matsuoka

自信を持って決戦に挑むエース・工藤

ネルシーニョ監督
ネルシーニョ監督【写真:松岡健三郎】

 グループステージで対戦した韓国の強豪・水原との一戦は、相手にPKが4本も与えられるという難しい試合展開ながら後半だけで5得点を挙げ、柏はその逆境を乗り越えて6-2と圧勝した。アウェイで4点以上を奪い3点差以上をつけた試合を実際に行っているわけだ。

 J1第27節の新潟戦で大谷秀和、増嶋竜也、工藤の3選手が怪我をした。大谷と増嶋に関しては広州戦の欠場が濃厚。ただでさえレアンドロ・ドミンゲスを長期離脱中で欠くのだから、彼ら2人の離脱はあまりにも痛すぎる。

 ただ、新潟戦後、「工藤は大丈夫だと思う」と見ていたネルシーニョ監督の言葉通り、広州との決戦に強行出場する工藤はいつも以上に意欲的だ。

 その屈強なメンタリティーゆえにユース時代から大一番に強く、今では柏の“エースナンバー9”を背負うまでに成長したストライカーは、広州戦の大逆転についてはギラギラと目を光らせ「自信がある」と強気のコメントを発した。

 サッカーは何が起こるか分からない。そして、何かが起こる根拠もある。あとは、“広州の奇跡”というシナリオを、柏が実践するだけだ。

【了】

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