フットボールチャンネル

もう一つの“ゴールデンエイジ”における問題点から検証。なぜ日本で優秀なGKが育たないのか?

text by 舩木渉 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Asuka Kudo / Footballchannel , Kenzaburo Matsuoka

最優先すべきGKとして技術練習

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GKに必要なトレーニングとは?【写真:工藤明日香/フットボールチャンネル】

 最近GK専門のサッカースクールも増えてきているが、そこに通うのはすでにGKを楽しんでやれている子供たちであって、嫌々GKをやっている子が通うことは考えづらい。早い段階からGKというポジションを楽しんでやってもらうにはどうするべきなのか。まず、現在の指導者認定の体制である。

 現在、GK専門のコーチングライセンスはJFA公認C級ライセンスを取得していなければプログラムを受講することができない。

 海外にはGKを過去に経験していなければ新たにGKを指導するのは無理という考え方の指導者もいるようだが、日本でそこまで求めるのは難しい。せめてJFA公認D級ライセンス取得者でもGK専門コーチングライセンス取得や、基礎的な練習方法を学べる場を増やしていくことが重要である。

 また、GKもフィールドプレーヤーと同じトレーニングをするべきかに関しては、部分的にはそうであると言えるだろう。近年サッカーではGKにも積極的に試合に関与することが求められ、それに伴ってGKにはフィールドプレーヤーと同様の技術も求められる。

 ただ、試合に本来GKの選手を時々フィールドプレーヤーとして出場させるということではなく、あくまでパス回しや基礎の止めて蹴るという動作を練習するべきということであって、最優先はGKとしての技術練習であることを忘れてはならない。

 小学生の段階からGKとして専門的なトレーニングを積んで技術を磨き、GKに固定されて試合の中でできるだけ多くの経験を積むことが最も重要である。

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