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香川真司 10年前

マンU勝利に貢献し復活を印象付けた香川。指揮官の「週末の試合を見込んで」発言の真意とは?

text by 斎藤史隆 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

指揮官も最大限の評価

 しかし、ルーニーやギグスとの連係、ゴール前のスペースに入ってのプレーだけでなく、前半のエルナンデスへ出したクロスなど、オールラウンドに攻撃に絡んだ。モイーズ監督の評価も極めて好意的だった。

「私が監督に就任して以来、最高のプレーだったと思う。本来の調子を発揮できないでいたが、今夜はほかの試合で見ることができなかった香川がいた。本当に満足している」

 開幕以来、香川について前向きな言葉があまりなかったことを考えれば、指揮官の評価は額面通り受け止めてもよさそうだ。

 この日の一戦では、けがの懸念で温存されたファン・ペルシーはベンチ外、香川のライバルに躍進したヤヌザイはベンチを温めることになった。試合前、モイーズ監督は選手起用について「週末の試合を見込んで新鮮な選手を選んだ」とも語っていた。

 つまり、今回の出場はローテーションの一環と受け止めることもできる。この日は及第点以上のできであったとはいえ、26日のプレミアリーグのストーク戦での出場が確約されているわけではない。

 とはいえ、開幕以来、出場機会が限られてきた日本代表にとって、今後の出場へ向けてプラス材料になる90分になったのは間違いないはずだ。

【了】

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