「負けた試合の後に挨拶に来られても…」
そんな彼にとってこのガンバ戦は、日本復帰後初めて経験した古巣戦。試合後には、ガンバ大阪のサポーター応援席まで挨拶に駆け寄っている。しかし、そこで待っていたのは安田へのブーイングや罵声だったという。
それに異を唱えたのが、現在は鳥栖のチームメートであり、ガンバにも所属経験のある播戸竜二だった。3月30日付けの自身のブログで「ミチ(安田選手のこと)は気丈に振舞っていましたが、心は泣いていました。こんな反応はありですか?」と、疑問を投げかけたのである。
これを受けてネット上では「冷たい人間がいると悲しくなるね…。Jリーグのゴール裏も変わらないと」などとガンバ大阪のサポーターのブーイングを非難する意見も散見されたが、それ以上に
「負けた試合の後に挨拶に来られても…」
「安田選手がガンバ大阪サポに挨拶するタイミングも悪かったのでは?」
など、海外移籍した経緯まで遡った上で安田の行動に疑問を投げかける声も目立った。
その後、播戸は再びブログを更新。
「実際にいろいろなメールがきて、いろいろな人の気持ちを知りました。指摘があったように、自分のブログはミチ側からだけしか見ていなかったです」
と再び自身の見解を述べて、
「実際いろいろなメールを見て、言い分もわかりました。無条件という言葉は良くなかったと思います。すみませんでした」
と謝罪している。
移籍して行った選手との対戦時に、サポーターはどう迎えるべきか。あらためて考えさせられる一件だったのかもしれない。
【了】