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キーワードは“共有”。創立20周年へ新たなロゴを発表したMLS。ブランド戦略とともに世界トップリーグを目指す

text by ダン・オロウィッツ photo by Getty Images

キーワードは“共有”。自由にカスタマイズできるロゴが象徴

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(www.mlssoccer.com/next)

 しかし、この新ロゴの最も魅力的な部分はシールドの下半分だろう。リーグのウェブサイトでは「MLSの世界に訪れる“ファン”のために開かれたスペースだ」と説明し、それをシンプルな空白で表現している。

 当初は「あまりに質素」と批判されることも少なくはなかったが、数時間のうちにこのデザインの狙いは明らかになった。多くのファンが独自のユニークなバージョンを作成し始めたのだ。

 そして、ユーモラスなものから真面目なものまでいくつかのバージョンがリーグの公式HPと全国放送パートナーであるNBC Sportsによって紹介された。

 同じようにファンは、ロゴのコンセプトにいくつかの影響を与えることがある。クラブ、カントリー、コミュニティーを表現した3つの星は、米国代表が昨年のゴールドカップに臨む直前にポートランド・ティンバーズのファンが掲げた試合前の横断幕からインスピレーションを受けたものだった。

 簡単に操作することが出来るロゴは、リーグにとって何を意味するのだろうか?

 まず、スーパードラフト、オールスター、MLSカップと多くのイベントのために容易にカスタマイズすることが可能だ。さらに、スポンサーがそのスペースに興味を示すことは言うまでもない。

 しかし、“MLS NEXT”のキーメッセージは北米トップスポーツの1つとして確立しようというためのものではなく、「皆で共有しよう」というものである。

 MLSの総合マーケティング・シニアディレクターのデビッド・ブルース氏は、リーグの公式ポッドキャスト番組で「現代のブランドは数人によって所有されるベキではなく、多くの人々で共有されるべきだ。人々が彼らのものだと実感出来るならば、最終的にそれは良いことだと思う」と語っている。

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