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レアル、ベニテス新体制は前途多難。補強失敗にチームはバラバラ…立て直しは困難か【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by 編集部 photo by Getty Images

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レアル・マドリーの前半戦主なフォーメーション

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 何より、GKデ・ヘアの獲得失敗は大きな批判の対象となる。現在の正GKナバスは序盤こそ無失点を続けていたものの、試合を重ねるごとに不安定さを露呈。ここ最近の失点シーンでは判断や動きの悪さも目立っており、カシージャスの後任としては不満の残る内容となっている。

 その他、獲得した選手ではダニーロが右SBとして定位置を獲得したものの、コバチッチは出場機会を得られず、ルーカス・バスケスもあまりインパクトは残せていない。GKキコ・カシージャも出場した5試合で8失点と散々なパフォーマンス。今夏の補強は失敗だったといわざるをえないだろう。

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 リーグ戦では首位と勝ち点2差の3位ながら、バルサとアトレティコというライバル2クラブに遅れを取っている状況は受け入れがたいだろう。そして、結果以上に内容は全く満足いかないものに終わった。

 開幕から主力に負傷者が続出したことでベニテス新監督のサッカーはいまだにチームに浸透しておらず、選手の個人能力に頼る展開が続いている。たとえ世界トップクラスの選手を複数人抱えていようと、厳しい試合で勝ち切るためにはチームとして完成度を上げる必要がある。

 リーグ優勝、CL優勝という明確な結果を出す以外は「失敗」とみなされる今季だが、現状では目標クリアまでに多くのことを解決しなければならない。

【了】

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