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なぜアーセナルは変貌を遂げたのか? 完全に支配する冨安健洋、そして安定感抜群なのは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

冨安の評価は…



 加入以降、リーグ戦全試合にスタメン出場している冨安健洋は、ワトフォード戦でもフル出場。マッチアップしたエマヌエル・デニスには対人守備で強さを見せて完全に封じ込み、2試合連続のクリーンシートに貢献している。

 データサイト『WhoScored.com』によると、タックル数は両チーム最多の6回を記録。空中戦では勝率100%と圧巻のパフォーマンスで右サイドを完全に支配。評価点は両チーム3位タイの7.7点と終始安定したパフォーマンスで勝利に貢献した。

 さらに守備だけでなく、19分にはブカヨ・サカへの絶妙なパスでチャンスを演出。28分には、ピエール=エメリク・オーバメヤンへ鋭い縦パスを出すなど、広い視野を活かした正確なパスで攻撃にアクセントを付けた。

 今節も縦のコンビを組んだブカヨ・サカとは、オーバーラップの際に連係ミスが見られるため、ここが改善できれば右サイドからの冨安のクロスも増えていくだろう。

 冨安の守備での貢献はもちろんだが、今のパフォーマンスを維持しつつ、より攻撃に貢献することが出来ればさらに評価が上がることは間違いない。

 次節、敵地でのリバプール戦は厳しい試合展開が予想されるが、この一戦では冨安の真価が問われるだろう。ワールドクラスの選手に対してどこまでやれるのか。この試合のように右サイドを完全に支配し、無失点で勝利できれば、さらに評価を上げることになるだろう。

(文:阿部勝教)

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