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新たなアーセナルの顔は「若き日のアグエロ」。冨安健洋は見事なパフォーマンスだったが…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

新たなアーセナルの顔とは?



 好調のアーセナルが敵地で大勝できた背景には、チーム全体での攻守の切り替え速さや安定した守備、前線の選手の流れるような連係など様々な要因がある。ただ、やはり傑出していたのはガブリエウ・マルティネッリだ。

 マルティネッリの圧倒的なスピードと高い決定力、そして、ゴールに対する鋭い嗅覚が活かされた。1点目は混戦したペナルティーエリアからゴール右上隅に突き刺す正確なシュート。2点目は飛び出してきたGKを華麗なチップキックでかわした。

 見事なシュートで試合序盤から2得点を決め、アーセナルに流れを引き寄せたマルティネッリは、相手DFの裏への抜ける動きやセンターバックからボールを引き出す動きで、アーセナルの攻撃のスイッチを入れる。また、自らがボールを受けるだけでなく、相手DFを引き付け、味方にスペースを作るなど、直接の関与はなくとも効果的なオフ・ザ・ボールの動きで多くのチャンスに関わっていた。

 データサイト『SofaScore』によると、この試合でのマルティネッリのシュート決定率は100%。さらにタッチ数はチーム2番目となる56回、デュエル勝利数は両チーム最多タイの6回とこのFWが攻守で奮闘したことは数字にも表れている。イギリス紙『Mirror』は、「アレクシス・サンチェスや若い日のセルヒオ・アグエロを思い出させる」と称賛した。

 ピエール=エメリク・オーバメヤンとアレクサンドル・ラカゼットの退団が噂されている今、この若きストライカーの頭角はアーセナルにとってこれ以上ない嬉しいニュースだ。マルティネッリはこれからのアーセナルの顔になっていくだろう。

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