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なぜリバプールは勝てなかったのか? トッテナムの狙いに苦戦、両翼が封じられた原因とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

リバプールを苦しめたトッテナムの守備



 5-4-1で自陣に引いて守るトッテナムは、両ウイングバックがDFラインに入ってモハメド・サラーとルイス・ディアスを、3トップの両翼が中盤まで下がってトレント・アレクサンダー=アーノルドとアンドリュー・ロバートソンに対応してきた。

 リバプールはこの守備にかなり苦しめられた。相手DFを左右に揺さぶりながら攻撃の機を伺うも、10人全員が自陣に戻り、ゴールまで5-4の2ラインを敷くトッテナムは隙を見せない。統率が取れ、ボールホルダーに対してもむやみにプレスに出ることがなかった。

 5-4の2ライン間の距離が近いため、バイタルエリアも容易に使えない。そのためリバプールはサイドからの攻撃を試みたが、中央を経由できないため攻撃に変化がなく、トッテナムに落ち着いて対応されてしまっていた。

 シュートはほとんどが苦し紛れ。42分には、ルイス・ディアスがサディオ・マネとのワンツーから鋭いシュートを放つ場面もあったが、22本のシュートのうち、枠を捕らえたのはわずか3のみだった。

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