マッカーシー効果で苦手だったヘディングでのゴールが増加
【写真:Getty Images】
コーチとして気合十分のマッカーシーは早速ストライカーの指導に取り掛かった。
英『The Mirror』によると、ラッシュフォードに対してはシュート技術の向上はもちろん、走るタイミングや立ち止まるタイミング、そして特定の状況で必要となるフィニッシュの種類を指導したそうだ。特に注意を払っていたのがクロスに対してのヘディングシュートである。これまでのラッシュフォードはヘディングでのゴールが少なく、これまでのキャリアハイだった2019/20シーズンも22得点のうち、頭で決めたのはわずか1ゴールだった。
これの改善に取り掛かったことで今季はヘディングでのゴールが増加。既に決めている25ゴールのうち、4ゴールを頭で決めるなど、今季途中で退団したクリスティアーノ・ロナウドが乗り移ったかのようなパフォーマンスを披露している。
ラッシュフォードは「彼は間違いなく僕を助けてくれている。攻撃的なコーチがいることは、チームにとっていいことだ。彼はいつもそばにいて、的確なアドバイスをくれるんだ」と自らの師匠のことを語っている。
また南アフリカで生まれ、ポルトガルやイングランドと渡り歩いた歴戦のストライカーは、英語(幼少期とブラックバーン)、ポルトガル語(ポルト)、スペイン語(セルタ・デ・ビーゴ)、オランダ語(アヤックス)の4つの言語を操ることでも知られる。イングランドでの生活を始めて間もない選手の適応にも一役買っているとされている。
ラッシュフォード覚醒に大きな影響を与えたマッカーシーの次の役割は、NEXTラッシュフォードを育てることである。先日、長期離脱から復帰したジェイドン・サンチョは早速マッカーシーの指導を直に受けたいと直訴したそうだ。
今のユナイテッドの課題はラッシュフォードに次ぐ得点源が不在という点である。彼に次ぐのがブルーノ・フェルナンデスの5得点、サンチョの4得点、マルシャルの3得点と、リーグで14得点を決めているラッシュフォード1人に対して、3人の合計でも上回ることができない。
この状況で仮にラッシュフォードが怪我をしてしまった場合、好調ユナイテッドは大ブレーキがかかってしまう可能性もあるだろう。逆にラッシュフォードが試合に出続けている中で、もう一人、二人が点取り屋としての才能を開花すれば、大逆転でのプレミアリーグ優勝も不可能ではない。
今季のマンチェスター・ユナイテッドの躍進の行方は、意外にもベニー・マッカーシーが握っているのかもしれない。
(文:安洋一郎)
【関連記事】マンUの采配勝ち。なぜバルセロナは勝てなかった?裏目に出たシャビ監督の起用【EL分析コラム】
マンU失落のワーストイレブン。ファーガソン退任後に獲得したヘンテコリンな選手たち
【了】