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なぜアーセナルは敗退したのか? アルテタ監督の反省と崩れたプラン【EL分析コラム】

text by 編集部 photo by Getty Images

前半に崩れたアルテタ監督のゲームプラン



 この試合に大きな影響を及ぼしたのが、9分の冨安健洋、21分のウィリアム・サリバの負傷交代だ。前半早々に4人のバックラインのうち2選手を入れ替えることは、当然ながらアルテタ監督のゲームプランにはなかっただろう。

 またこの試合ではガブリエウ・ジェズスを復帰後初めてスタメン起用。スペイン人指揮官は、怪我のリスクを考えてこのブラジル代表FWを後半開始と同時にベンチに下げて、レアンドロ・トロサールを投入した。

 そのため後半開始時点で5人の交代枠のうち、3つを消費していた。後半になるとアーセナルはプレスの強度を強めたスポルティングに苦戦を強いられ、ほとんど相手ゴール前に攻め込むことができなくなった。

 この悪い流れを断ち切るためにも、65分にトーマス・パーティとブカヨ・サカを投入したが、主将のマルティン・ウーデゴールに残された交代枠は残されていなかった。

 延長戦となったことで交代枠が一つ増え、このノルウェー代表MFは101分から試合に出場。限られた出場時間でも積極的にチャンスメイクするなど持ち味を発揮しており、もっと早い時間から出場することができていれば、結果は変わっていたかもしれない。

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