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マンチェスター・ユナイテッド21世紀ワーストイレブン。サンチェス、デパイ…期待に応えられなかった11人

シリーズ:ワーストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

MF紹介

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【写真:Getty Images】


CMF:フアン・セバスティアン・ベロン(元アルゼンチン代表)
生年月日:1975年3月9日
在籍期間:01年7月~03年8月
移籍金:4260万ユーロ(約51.1億円)
クラブ通算成績:82試合11得点15アシスト

 アルゼンチン代表として98年のフランスワールドカップで最多アシストを記録し、クラブでは中心選手としてパルマとラツィオで数々のタイトル獲得に貢献したファン・セバスティアン・ベロン。しかし、マンチェスター・ユナイテッドでは本来の実力は発揮できず、加入からわずか2年後に獲得に必要としたおよそ半分の額でチェルシーに売却されている。

 加入初年度のプレミアリーグでは、開幕10試合で4ゴール1アシストと結果を残したが、それ以降は沈黙。リーグでは残りの28試合で1ゴール0アシストに留まった。2年目の2002/03シーズンはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)では活躍したが、度重なる怪我の影響で離脱を繰り返した。

 怪我も活躍できなかった要因の1つだが、元チームメイトのリオ・ファーディナンドは当時キャプテンを務めていたロイ・キーンがいたことで実力を発揮できなかったと指摘。ファーディナンドは「パルマやラツィオではベロンがDF陣と前線を繋ぐ役割を担っていたが、それをユナイテッドではパーソナリティが強い主将のキーンが担っていたため、ベロンがやりたいプレーをさせてもらえなかった」と明かしている。

CMF:バスティアン・シュバインシュタイガー(元ドイツ代表)
生年月日:1984年8月1日
在籍期間:15年7月~17年3月
移籍金:900万ユーロ(約10.8億円)
クラブ通算成績:35試合2得点3アシスト

 プロデビューを果たしたバイエルン・ミュンヘンで13シーズンを過ごしたバスティアン・シュバインシュタイガーが、15年夏にマンチェスター・ユナイテッドへ移籍するというニュースを見て衝撃を受けた方は多いだろう。しかし、加入からわずか1年で構想外を通告されるなど、初の国外でのプレーは失敗に終わった。

 もとよりシュバインシュタイガーはバイエルン時代の恩師ルイス・ファン・ハールが当時ユナイテッドの監督を務めていたことから移籍を決断した。加入初年度は開幕から15試合連続でプレミアリーグの試合に出場するなど主力に定着していたが、シーズン中盤戦以降は右膝内側靱帯部分断裂などの怪我の影響で長期離脱を余儀なくされた。

 コンディションさえ整えば試合に出場できる環境にあったが、16年夏に決定したファン・ハールの解任とジョゼ・モウリーニョの新監督就任によってチーム内での立場を失った。モウリーニョは監督就任と同時に大型補強を敢行し、中盤にはユベントスからポール・ポグバを獲得。これによりシュバインシュタイガーはトップチームの練習からも外され、2016/17シーズンはリーグ戦で1度も出番が訪れないまま、17年3月にフリー移籍でシカゴ・ファイアーへと放出されている。

CMF:オーウェン・ハーグリーブス(元イングランド代表)
生年月日:1981年1月20日
在籍期間:07年7月~11年8月
移籍金:2500万ユーロ(約30億円)
クラブ通算成績:39試合2得点2アシスト

 イングランド人の父親とウェールズ人の母親の間に生まれ、カナダで幼少期を過ごしたという異色の経歴を持つオーウェン・ハーグリーブス。97年にドイツへと渡り、バイエルン・ミュンヘンの下部組織に加入すると2001/02シーズンにトップチームのレギュラーに定着した。

 バイエルンで絶対的な地位を掴んでいたハーグリーブスにマンチェスター・ユナイテッドが獲得に興味を示し、07年7月に2250万ユーロ(約27億円)の移籍金を支払うことで獲得に成功した。加入初年度の2007/08シーズンは、ユーティリティープレイヤーとして多くの試合に出場し、プレミアリーグ優勝に貢献する活躍を披露している。

 しかし、2年目以降は両膝の怪我に苦しみ、手術とリハビリを何度も繰り返した。しかし、彼の膝が完治することはなく、2008/09シーズン以降の3シーズンでは、わずか5試合の出場に留まった。2011/12シーズンにフリー移籍でマンチェスター・シティへと移籍し、同シーズン限りで現役を引退。引退時の年齢は31歳と、怪我によって彼のキャリアは早期に幕を閉じた。

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