16位：エンソ・フェルナンデス（アルゼンチン代表）

生年月日：2001年1月17日
所属クラブ：チェルシー（イングランド）
22/23リーグ戦成績：17試合1ゴール5アシスト（ベンフィカ）、18試合0ゴール2アシスト（チェルシー）

　昨季のエンソ・フェルナンデスは、まさにシンデレラボーイと呼ぶにふさわしい活躍ぶりだった。2022年の7月にポルトガルの強豪ベンフィカへと移籍すると、9月にはアルゼンチンA代表デビュー。そのままFIFAワールドカップ・カタール大会のメンバーに選ばれ、同大会では最優秀若手選手賞を受賞した。そして冬には英国史上最高額となる移籍金1億2100万ユーロ（約169億円）でチェルシーへとステップアップを果たしている。

　22歳のアルゼンチン代表MFは、精度の高いロングパスが魅力的な選手だ。最終ラインからのビルドアップに積極的に絡んで、低い位置から前線へ良質なフライパスを供給する。手詰まりとなった状況を一発で打開できるだけでなく、一気にチャンスを作り出せるキック技術は同選手の大きな武器だと言えるだろう。

　そしてもう一つの武器が試合中に見せる闘争心溢れる守備だ。177cmとMFとして大柄な方ではないものの、「90.5」を誇るサッカー「IQ」の高さから生まれるポジショニングの良さで、相手のパスをインターセプト。ボディコントロール技術にも優れており、タイミングを正確に見計らったタックルで相手とボールの間に割って入り、決定的なチャンスを作らせない。

　移籍当初から移籍金の高さが疑問視されてきたが、E・フェルナンデスはまだ22歳。昨季の成長度合いと自信に満ち溢れた最近のプレーを見れば、その移籍金に見合う選手に近づく可能性は十分にあると言えるだろう。