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コラム 9か月前

マンUは時代に乗り遅れている。“アカデミーを大切に”の文化が原因? 変化するトレンドとの間に生まれた深刻なズレ【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

アカデミー出身の選手を大切にする文化

 ユナイテッドは歴史的にアカデミー出身の選手を大切にしてきた文化がある。

 クラブの歴代出場試合数ランキングのトップ5をアカデミー出身の選手が占めており、古くはボビー・チャールトンやジョージ・ベストがピッチ上で輝き、アレックス・ファーガソン政権時にはデビッド・ベッカムやライアン・ギグス、ポール・スコールズらが主軸を担った。

 ユナイテッドの歴史において、アカデミーの選手がどれほど大切にされてきたかがわかるデータがある。クラブ公式サイトによると、1937年10月30日に行われた試合から今日にかけて一度もアカデミー出身者が試合のスカッドから外れていないようだ。その期間は87年以上に及ぶ。

 現在も9歳でアカデミーの門を叩いたコビー・メイヌーを筆頭に、アレハンドロ・ガルナチョやトビー・コリアー、ベテラン勢ではジョニー・エバンスやトム・ヒートンらが在籍している。

 地域密着型の若手育成は常に機能しており、現在も「地元出身のスターを育てる」というフットボールクラブのあるべき姿を体現している数少ないクラブのひとつだ。

 一方でプレミアリーグにおける“アカデミー出身の選手の在り方”は変化している。

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