レスターの衰退を招いた人物
多くの監督や選手が入れ替わる中で、直近10年間の栄光と衰退に、クラブ関係者として常に関わっていた人物がいる。プレミアリーグに昇格した2014/15シーズン途中からフットボール・ディレクターを務めるジョン・ラドキン氏だ。
『The Athletic』によると、16歳までレスターのアカデミーでプレーしていたラドキンは、引退後にアルバイトとして古巣のアカデミーで指導者キャリアをスタートさせたようだ。
1998年に正式にアカデミーコーチになると、2003年からは昇格する形で監督に就任。後にクラブの主軸となるアンディ・キングやジェフリー・シュラップ、ベン・チルウェルらの育成に貢献した。
その後、2014年12月にフットボール・ディレクターに就任すると、2015年夏には“ミラクル“を体現したクラウディオ・ラニエリを監督に招聘する。スティーブ・ウォルシュやロブ・マッケンジーらスカウトを担当していた人物とも協力し、エンゴロ・カンテやリヤド・マフレズ、岡崎慎司らの獲得にも関わった。
ラニエリや後のロジャーズ招聘など、ラドキンの存在はレスターのタイトル獲得に欠かせなかった。彼のクラブ愛には揺るぎないものがあるが、ビジネスマンとしての手腕には疑問符がつく。それどころか、今となってはクラブの衰退を招いた張本人と言えるかもしれない。