“憧れ”のジェラードとは違うキャリアに

【写真:Getty Images】
レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長は、今季からプレーするキリアン・エンバペを含め、これまで数々の大物選手を口説いてきた。数々の取引を成功させてきた彼の誘いに応じなかったのが、リバプール史上最高の選手と呼び声高いジェラードである。
彼は昨年7月にサウジアラビア『MBC』のYouTubeに出演した際にも「レアル・マドリードとチェルシーからオファーがあったが、私の心は常にリバプールにあった。その決断を後悔したことは一度もない。もし過去に戻っても同じことをするだろう」と、改めてリバプールへの忠誠心を語っている。
アレクサンダー=アーノルドは、ジェラードの背中を見て育った生粋のKOPだ。アカデミー時代まではレジェンドと同じく中盤の選手であり、右足のキックが最大の武器である点も似ている。
彼は度々メディアのインタビューで「ずっと彼のようになりたいと思っていた」と、幼少期からのアイドルだった“キャプテン”への憧れを口にしており、「リバプールのキャプテンを務めることが僕の夢だ。この夢が叶うかどうかはわからないけど、いつの日かそのようになる時が来ると願っている」と、クラブの象徴になることが目標だったと明かしている。
「ジェラードへの憧れ」と「リバプールのキャプテンになりたい」の発言に、リバプールのサポーターは心を掴まれたはずだ。この2つのコメントが意味することは、クラブにキャリアを捧げることと同義に近い。
しかし、背番号66はジェラードとは異なる道を歩むことを決断した。