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1クラブ1名だけなら? 24/25ラ・リーガのベストイレブン。上位勢だけじゃない! もっと評価されるべき男たち

シリーズ:ラ・リーガベストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

FW:キリアン・エムバペ(フランス代表)

【写真:Getty Images】

生年月日:1998年12月20日
所属クラブ:レアル・マドリード
24/25リーグ戦成績:32試合28得点3アシスト

 世界中の注目を集めてレアル・マドリードに加入したキリアン・エンバペは、初挑戦となったラ・リーガの舞台でも輝きを放った。

 シーズン中にヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴとの共存問題が度々指摘されたが、気付けば公式戦で40得点を挙げており、試合数の差はあるものの、かつてクリスティアーノ・ロナウドが記録したチーム加入初年度の得点数を上回った。

 当然、厳しいマークに苦しむこともあった。それでも、自慢のスピードで相手を一瞬で置き去りにしてシュートを決めるシーンが、今季幾度となく見られたのは、彼の凄まじい力を証明する。

 また、世界最高のクラブでプレーするための準備を怠らなかった点も評価するべきだろう。厳しい批判を行うことで有名なスペインのメディアが、まず最初に彼に対して好意的な印象を抱いたのは、これほどのスター選手が事前にスペイン語を習得していたことだ。これはラ・リーガで成功する為には非常に重要なポイントである。

 個性がぶつかってもおかしくないスター集団に自ら溶け込みにいく努力や姿勢は、やたら軋轢を生みたがるメディアへの牽制となったに違いない。上出来の1年目を過ごしたスピードスターの来季は、さらなる大爆発の予感が漂う。

FW:アントニー(ブラジル代表)

【写真:Getty Images】

生年月日:2000年2月24日
所属クラブ:レアル・ベティス
24/25リーグ戦成績:14試合4得点2アシスト

 1月の移籍市場でレアル・ベティスに加入したアントニーは、水を得た魚のごとくラ・リーガの舞台で大暴れした。

 なぜマンチェスター・ユナイテッドで活躍出来なかったのか不思議に思うほど、加入直後からキレキレのドリブルで相手DFを翻弄し、瞬く間に攻撃の中心に君臨している。

 特にイスコとのコンビネーションは息ぴったりで、創造性溢れるアイデアで攻撃を組み立て、シーズン中盤まで中位に位置していたチームを一気に上位に押し上げる立役者となった。

 本来、シーズン途中加入の選手をベストイレブンに選出するのは躊躇われる事が多い。しかし、ここまで鮮烈なインパクトを残した選手は過去を遡っても珍しく、選出せざるを得ない活躍であったことは確かだ。

 先日行われたUEFAカンファレンスリーグ(UCL)準決勝セカンドレグでは、名手ダビド・デ・ヘアから見事なフリーキックを決め、ベティスのクラブ史上初となる欧州コンペティション決勝進出に大きく貢献するなど、その勢いは加速する一方である。

FW:フリアン・アルバレス(アルゼンチン代表

【写真:Getty Images】

生年月日:2000年1月31日
所属クラブ:アトレティコ・マドリード
24/25リーグ戦成績:34試合15得点2アシスト

 今夏、驚きの大型補強を敢行したアトレティコ・マドリード。その中でも特に注目を集めたのはフリアン・アルバレスである。結果的に、7500万ユーロ(約120億円)もの移籍金を投じたクラブの期待を遥かに超える大車輪の活躍となった。

 ディエゴ・シメオネ監督をはじめ、同郷のアルゼンチン人選手が多数在籍しているチームに馴染む為の時間は、それほど必要なかった。これが大きなアドバンテージとなり、初挑戦のスペインの地で公式戦27得点と上々の1年目を過ごした。

 今季は特にビッグマッチでの勝負強さが光った。アトレティコがタイトルを争う中で避けては通れないバルセロナやレアル・マドリードといった、国内の強力なライバルから得点を奪っているのは特筆すべき点だろう。

 自ら得点を取る事はもちろん、味方を活かすプレーにも長けており、ベテランの域に達したアントワーヌ・グリーズマンに代わる新たな攻撃の中心を探していたアトレティコにとって心強い存在となった。

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