3位：マンチェスター・シティ

【写真：Getty Images】

24/25リーグ戦成績：21勝8分9敗（勝ち点71）
開幕前予想順位：2位

　開幕前に2位と予想をしていたマンチェスター・シティが3位でのフィニッシュを果たした。

　ほとんどのチームがプレミアリーグでの3位フィニッシュは成功となるが、彼らの場合は異なる。UEFAチャンピオンズリーグ（CL）は決勝トーナメント進出を懸けたプレーオフで敗れ、FAカップは準優勝。8年ぶりの無冠という、マンチェスター・シティの基準では大失敗の1年間となった。

　その最大の要因はコンディション面にあるだろう。ジョゼップ・グアルディオラ監督はスモールスカッドを好むが、疲労が蓄積されていた代表選手たちでは、結果として過密日程に耐えることができなかった。リーグ戦で90%にあたる34試合以上に出場できた選手はDFヨシュコ・グバルディオルのみ。2024年にバロンドールを受賞したロドリも9月に離脱と、主力選手の稼働率の悪さが無冠に大きな影響を及ぼした。

　その中で冬の移籍市場から大胆な世代交代に踏み切ったのはポジティブな点と言えるだろう。夏の移籍市場ではあまり選手を入れ替えなかった中で、FWオマル・マルムシュやDFアブドゥコディル・フサノフらを獲得。代わりにDFカイル・ウォーカーを放出し、MFケビン・デ・ブライネも今夏で契約満了と、ベテラン勢との別れが目立った。

　これだけコンディション面で悩まされた1年となった中でも最終的にCL出場圏内の3位でフィニッシュしたのは指揮官の手腕のおかげだろう。［4-2-2-2］のウインガーを置かない陣形を組み、サイドバックも大外を取るこれまでの形から変更してシーズン最終盤に勝ち点を重ねた。今オフにはペップの副官であるコーチングスタッフを入れ替える予定であり、今季見られたマンネリ化を打破したいところだ。