1位:リバプール

【写真:Getty Images】
24/25リーグ戦成績:25勝9分4敗(勝ち点84)
開幕前予想順位:4位
開幕前に4位と予想をしていたリバプールが1位でのフィニッシュを果たした。
正直なところ、今季のリバプールがプレミアリーグを制覇するとは思ってもいなかった。ポジティブな形でユルゲン・クロップ前監督からスカッドを引き継いだのは事実だが、アルネ・スロット新体制での補強は開幕前の時点ではゼロ。結果的に獲得した選手は、戦力とならなかったFWフェデリコ・キエーザのみと、新監督が好むスカッドを揃えることができていないと予想をしていた。
これが大きな間違いで、スロットは自分の型を選手たちに当てはめるだけでなく、各選手の特長を見極めた上で現状のスカッドの最適解を組んだ。前体制ではあまり活かすことができていなかったライアン・フラーフェンベルフのアンカー起用やドミニク・ソボスライのトップ下起用が見事に的中。得点王とアシスト王を同時受賞したモハメド・サラーも近年では最高のパフォーマンスを披露した。
MF遠藤航やMFハーヴェイ・エリオットらは試合の途中からピッチに入ることで、チームに明確なメッセージを与えるとともにタスクを敢行する。スタメンとサブ、それぞれの役割を明確にしたことが成果として表れた。また他の強豪と比較をして主力に大きな怪我人が出なかったことも追い風となった。
多くの優勝チームが来季も継続路線で戦うだろうが、リバプールの場合は異なるだろう。スロット体制1年目で入れ替わりがあまりなかったこともあり、優勝チームとは思えないほど補強ポイントは多い。
ただ、現有戦力に満足していないポジションに指揮官が好む選手を加えることができて、それが見事にハマれば、いよいよ手がつけられないチームになるかもしれない。
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