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コラム 6か月前

“収益の魔術師”。ミラン復活を託されたイグリ・ターレとは何者なのか。「ムチを使うときは容赦ない」男の正体【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

ラツィオOBが語るターレの人物像

 2014年夏、ラツィオが、パルマでプレーしていたマルコ・パローロを450万ユーロ(約7.2億円)で獲得した。当時29歳のイタリア代表MFを迎え入れる決断をしたSDこそが、ターレだった。ラツィオOBで、現在は『DAZNイタリア』でコメンテーターを務めるパローロが、『ガッゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューでターレの人物像について語っている。

「カリスマ、威厳、そして明確なビジョンを持っていることが最大の長所だ。対話を重んじるタイプで、選手を理解し、ピッチ外での姿も含めてよく観察している。選手の内面にまで入り込もうとするんだ。彼は“アメとムチ”の使い分けができる人物だけれど、“ムチ”を使うときは容赦ない。歯に衣着せずに言ってきた(笑)。

 それに何より、誰に対しても同じ姿勢を貫く。(ミロスラフ・)クローゼやルイス・アルベルトが、彼の気に入らないことをした時も、議論になる場面を見たものだ」と、妥協を許さない人間であることを強調した。

 そして、かつての主力についてのエピソードに言及し、「ルイス・アルベルトは最初、適応に苦しみ、1月には退団を希望していたけれど、彼を説得して残留させた。そして数カ月後にはブレイクしたんだ。ミリンコヴィッチの時は、フィオレンティーナから奪うような形で獲得して、自分の“息子”のように育てあげた」と明かしている。

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