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コラム 5か月前

快進撃の準備は整った。ローマに集った最強幹部たち。“魅力的だが挑発的な街”で生き残るための盤石体制への期待【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

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 25/26シーズンのローマが楽しみだ。新指揮官にはアタランタを強豪クラブへと押し上げたジャン・ピエロ・ガスペリーニが就任し、そんな彼を実績十分なクラウディオ・ラニエリ、フレデリック・マッサーラが支える。まさに“最強幹部”と言えるだけの体制。セリエAで暴れる準備は整った。(文:佐藤徳和)

ローマに集った最強の幹部たち

ローマのジャン・ピエロ・ガスペリーニとクラウディオ・ラニエリ
【写真:Getty Images】

 ローマに最強幹部体制が整った。シニアアドバイザーにクラウディオ・ラニエリ、新監督にはジャン・ピエロ・ガスペリーニ、そして、スポーツディレクターには、フレデリック・マッサーラが任命され、“三頭体制”がスタートした。

 24/25シーズンのセリエAでは、前半戦で躓いたが、第13節から指揮を採ったラニエリの下で驚異的な追い上げを見せ、最終的に5位で終えた。73歳のラニエリは、指揮官の座を退任したものの、アドバイザーとしてクラブに残留。その代役には67歳のガスペリーニをアタランタから引き抜くことに成功した。また、フランス人のフロラン・ギソルフィがSDを退任し、リッキーの愛称で親しまれるマッサーラが6年ぶりに復帰している。

 アタランタを9年率いたガスペリーニは、リーグ戦で3位に4度輝くなど、クラブをUEFAチャンピオンズリーグ(CL)常連に変えた。また、23/24シーズンには、ビッグクラブを次々となぎ倒し、UEFAヨーロッパリーグ(EL)でクラブ史上初の欧州タイトルをもたらした。

 その実績により、ユヴェントスも関心を高めていた。ガスペリーニ自身がユーヴェの下部組織出身とあって、厳しい争奪戦が予想されたが、最終的にローマを選択することとなった。6月17日に行われた就任会見では、これまで監督として何度も対決したラニエリと同席し、記者団の質問に答えた。

「野心的なプロジェクトがあり、強いチームを築き上げることができる可能性がある。まだスクデットを争える段階にはないが、ナポリが3年で2度もスクデットを獲り、パリ・サンジェルマンがパリを欧州の“首都”に押し上げることができたのなら、つまり結果は出せるということだ」と激白。18/19シーズンから遠ざかる、CL出場権獲得が当面の目標となるが、PSGがCLで優勝したことを引き合いに出して、自分たちもタイトルを狙えるチームになれると強く語った。

 そして、ユーヴェではなく、ローマを選択した理由についても触れている。

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