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コラム 5か月前

レアル・マドリードの大敗はなぜ起きた? 最強PSGに挑むには準備不足? 解決できなかった問題点を見る【東大分析官の視点】

シリーズ:コラム text by 阪田天祐 photo by Getty Images

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 FIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)2025準決勝、パリ・サンジェルマン対レアル・マドリードの試合が現地時間9日に行われ、PSGが4-0で勝利した。現欧州王者が再び強さを見せつける形となったが、マドリーはどのように抗い、敗れたのか。東京大学ア式蹴球部の現役分析官が、この試合の攻防を解説する。(文:阪田天祐)

パリ・サンジェルマン対レアル・マドリードは思わぬ大差に

CWC パリ・サンジェルマン
【写真:Getty Images】

 パリ・サンジェルマン(PSG)、レアル・マドリードの両者共に、4-3-3の布陣で臨んだこの試合。PSGの中盤とサイドの流動性と、マドリーのカウンターの勢いが相まって、両チーム合計28本のシュートが飛び交うオープンな展開となった。

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 先制点は6分。PSGが敵陣でボールを回すと、ボールを受けたデジレ・ドゥエが縦に抜き去り、クロスを上げる。これがマドリーのDFラウール・アセンシオの処理ミスを誘い、ウスマン・デンベレがかっさらうことに成功。こぼれたボールをファビアン・ルイスが打ち込み、PSGがあっけなく先制した。

 追加点もあっけない。先制直後の8分、PSGはゴールキックを右サイドに蹴り込むが、ロストしてしまう。反対にマドリーは、保持を安定させるためにDFアントニオ・リュディガーにバックパスを通そうとする。

 ロストからパスまで約5秒。今季のPSGはこの間に陣形を押し上げ、ハイプレスに移行する準備を整えることができる。案の定、バックパスでハマっていたリュディガーには、デンベレが猛然とファーストを決め、かっさらってそのままゴールを奪った。

 あとの2点は、PSGの自陣深くでのプレス回避から生まれる。24分にはワンツーで相手を剥がしたDFアクラフ・ハキミが右サイドを駆けあがってクロス。走り込んだF・ルイスが流し込み、この日2点目を決めた。

 87分には、途中出場のMFイ・ガンインからハキミにロングボールが渡り、ボックス内に走るFWブラッドリー・バルコラにパス。バルコラからFWゴンサロ・ラモスへ繋がったボールは、両者の見事な反転技術によってゴールエリア前まで運ばれ、ゴールに吸い込まれていった。

 結果は4-0。今季幾度となく見たスコアで圧勝を飾ったPSG。どうすればこのチームを止められるのだろうか。

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