PSGに有効だった守備戦術
この時にハキミは事前に右WGの位置にポジションを移しており、アンカーのヴィティーニャが右SB、右WGのデジレ・ドゥエが中盤の一角に入るポジションチェンジを行っていた。
何も対策をしていないチームであれば、マークの受け渡しで迷いが出るところだが、チェルシーの場合はハキミの担当である左WGペドロ・ネトがマンツーで対応。ギリギリのところでGKに頭で返してピンチを防いだ。
PSGのキーマンである最前線のデンベレに対する対応も同様のことが言える。最前線から中盤に下りる際には、ほぼ必ずと言って良いほどレヴィ・コルウィルとトレヴォ・チャロバーのどちらかがマンツーでタイトにつくことで試合から消していた。
逆にこの試合における最大のピンチとも言える16分のシーンは、誰もデンベレを捕まえることができていなかった。中途半端に釣りだされたことで、裏のスペースをファビアン・ルイスに使われている。
チェルシーのPSG対策が効果的だったのは、守備だけではない。攻撃でも彼らの数少ない弱点を突いた。