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かつてロベルト・バッジョやアンドレア・ピルロといった名手も在籍したブレッシャ・カルチョが消滅。114年の歴史に幕を下ろした。しかし、そこからわずか38日後には、新クラブとして再生している。そこには小クラブ、フェラルピサローも絡んでくるが、一体何があったのか。詳しく解説する。(文:佐藤徳和)
伝統あるブレッシャがまさかの消滅

【写真:Getty Images】
ブレッシャ市の市庁舎、ロッジャ宮殿に200人以上のサポーターの歓声と歌、拍手が響き渡った。
「俺たちの仲間、唯一無二の会長だ」
この称賛の声は、同日誕生したユニオン・ブレッシャの新会長、ジュゼッペ・パジーニに向けられたものだ。それは、1911年に3つのクラブが合併し、『フット・ボール・クラブ・ブレッシャ』が設立されたときと同じ7月17日だった。
ブレッシャ・カルチョは、給与未払いとプロリーグへの登録に必要な税金関連の支払いを怠ったことで破綻。6月6日に、マッシモ・チェッリーノが会長を務めるブレッシャ・カルチョは、114年の歴史に幕を下ろした。
本来であれば、イタリア・サッカー連盟(FIGC)によるリーグ再登録が行われる場合、アマチュアのカテゴリーからの再スタートを余儀なくされる。ところが、ブレッシャ県サローを本拠地とするセリエCのフェラルピサローの親会社、フェラルピが救済に乗り出した。