今夏のビッグサマーは必然だった?
まず昨季の移籍市場で消極的な動きになった最大の理由は、核となる選手の去就が不透明だったからだと予想している。
昨シーズンの開幕時点でモハメド・サラー、フィルジル・ファン・ダイク、トレント・アレクサンダー=アーノルドの3選手が2025年夏に契約満了となる予定で、彼らが新契約を結ぶ保障はなかった。
あくまでも仮説ではあるが、フロントとしては彼らの去就が確定するまでは、無駄な支出を避けたかったと推察している。
リバプールにおいて、替えが効かないほど影響力が絶大な彼らが抜けた穴を埋めることは容易ではない。
仮に3選手全員が契約満了で退団するとなれば、シーズンオフの移籍市場で即戦力となる右WGとCB、右SBの補強が必須となる。この可能性を考慮した上で、2025年夏のマーケットに向けて補強予算を残していたと考えられる。
そのため今夏のビッグサマーは、昨夏の動きの少なさの時点で必然の流れだった。
結果的にはサラーとファン・ダイクが新契約にサイン。アレクサンダー=アーノルドの退団は決定したが、リバプールの最大の課題とも言えた主力選手をキープできるかの問題が決着したことで、今夏の具体的な補強方針が固まったと言って良いだろう。
では、どのような選手の補強に動いたのだろうか。