退団の影響が大きいのは…
退団の影響が最も大きいと予想されるのが、レアル・マドリードに移籍したアレクサンダー=アーノルドだろう。彼の右足は唯一無二で、正確無比なロングパスで何度も決定的なチャンスを演出してきた。
ポイントを切り抜けば守備の不安定さがあったものの、総合的に見れば彼の配球はチームに大きなプラスをもたらしている。彼の代わりの役割を担える選手は世界的に見ても他におらず、実際に昨シーズンも出場時と不在時でチームのパフォーマンスに変化があった。
特にエースのサラーを活かす上では、アレクサンダー=アーノルドの配球は欠かせない。裏に抜けるアクションに合わせたピンポイントのロングボールで多くのカウンターを完結させていた。
アジアツアーの途中でチームを離脱したルイス・ディアスもバイエルン・ミュンヘンへの移籍が決定的となっている。
昨季においては欠かせない存在で、左WGとゼロトップの両ポジションでハイレベルなパフォーマンスを披露。リバプール加入後では得点、アシストともに最多とベストなシーズンを過ごしていた。
生え抜きのイングランド代表DFジャレル・クアンサー(→レバークーゼン)とクィービーン・ケレハー(→ブレントフォード)もチームを去った。
特に影響が大きいのが前者の退団で、これによって本職CBはレギュラーのファン・ダイクとイブラヒマ・コナテに加え、怪我がちのジョー・ゴメスしかいない状況に。遠藤航もCBのオプションの1つにカウントされているだろうが、少なくとも1人は新戦力を加える必要があるだろう。
7月3日に不慮の事故で急逝したディオゴ・ジョタの存在も忘れてはならない。彼の生前の活躍に最大限の敬意を払うとともに、現実的な問題ではその戦力的な穴埋めも必要となる。