フットボールチャンネル

マンチェスター・ユナイテッドはそれでいいのか。シェシュコ獲得に抱く大きな疑問。最悪だった昨季からの反省は?【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

どうしてもシェシュコを獲得したかった理由

 ただ、それでもシェシュコを獲得したかった理由がフロントにはあったのだろう。

 マンチェスター・ユナイテッドが彼の獲得に乗り出したのは、今回が初めてのことではない。ドムジャレ在籍時とザルツブルク在籍時に興味を示しており、クラブの長年のターゲットだった。

 ただ、最も大きな要因を占めるのが、2024/25シーズンからマンチェスター・ユナイテッドでスカウト部長を務めるクリストファー・ヴィヴェル氏の存在だと考えられる。

 彼は2015年から2020年まで在籍していたザルツブルクで当時16歳のシェシュコを発掘し、後に移籍したRBライプツィヒでも彼の獲得に関わっていた。

 仮にスロベニア代表FWの獲得を逃すようなことがあれば、そのチャンスはしばらく訪れなかったかもしれない。実際にニューカッスルもマンチェスター・ユナイテッドと限りなく近い額のオファーを出しており、今夏が獲得できる最後の機会になった可能性もあった。

 こうした背景があっての獲得だと予想している。実際に彼は身長195cm・体重85kgという恵まれた体格の持ち主で、スピードや跳躍力などの身体能力も凄まじいレベルにある。粗削りではあるが、シュートレンジも広く、すでに所属しているストライカーにはない特長を持っている。

 ただ、プレミアリーグの環境とマンチェスター・ユナイテッドの戦術にフィットできるかどうかには懸念点もある。

1 2 3 4 5 6

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!