昨季の反省を活かせるのか

【写真:Getty Images】
すでにクーニャ、エンベウモ、シェシュコの3人で2億2500万ユーロ(約360億円)の移籍金を使っており(クーニャは会計上では2024/25シーズンの収支に計上される)、残りの補強予算がどれだけあるのかは正直なところわからない。
ただ、1つ言えるのは、昨季の反省を踏まえて、冬にもある程度使える余裕を残しておくことが大事だということ。これはフロントの問題だ。
2023年12月にINEOSが経営参画して以降のマンチェスター・ユナイテッドはフロントサイドであらゆる改革を行っており、実際に改善された部門も多い。一方で判断ミスが多いのも事実だろう。
エリック・テン・ハフを解任する時期を誤り、アモリムをプレシーズンがないシーズン途中に招聘したことで戦術浸透に時間がかかった。加えて夏の移籍市場でお金を使いすぎたことで、冬には予算がほとんど残っておらず、これらがクラブ史に残る最悪の結果に終わる原因となった。
AFCONの関係で新シーズンも後半戦に失速する可能性もある中で、昨季までの反省を踏まえたクラブ経営ができるのだろうか。
これらを考慮した上でのスロベニア代表FWの補強は問題ないどころか、フィットすれば明確なアップデートになる。一方で彼を獲得したことで予算が少なくなり、チームにもフィットできなければダメージとしてはあまりに大きい。
そのためシェシュコの獲得はややリスクであると結論づけたい。ただ、彼が”ダイヤモンドの原石”であることは間違いなく、良い指導者との巡り合わせで復活を目指すチームの「ラストピース」となる可能性もある。
良い意味で本稿の期待を裏切り、ビッグクラブ特有のプレッシャーを跳ねのけて大活躍する姿がみられることに期待したい。
(文:安洋一郎)
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