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コラム 4か月前

失敗だった…? マンCはグリーリッシュの“ベスト”を引き出せていたのか。「嫌なんだ」と明かしていた左WGでの限界【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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 イングランド代表FWジャック・グリーリッシュは2022/23シーズンのトレブルを筆頭に、マンチェスター・シティで数々のタイトルを獲得した。しかし、ジョゼップ・グアルディオラ監督の下でベストのパフォーマンスを発揮できていた期間はかなり短い。なぜ、アストン・ヴィラ時代と比較して活躍することができなかったのだろうか。(文:安洋一郎)

マンチェスター・シティでタイトルを獲得に貢献したグリーリッシュ

ジャック・グリーリッシュ
【写真:Getty Images】

 ジャック・グリーリッシュのマンチェスター・シティ移籍は「成功」だったのか、「失敗」だったのか。

 結論から言えば成功だろう。2022/23シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ初優勝を含むトレブルは、対強豪との試合でも高い位置でボールを失わない彼がいたからこそ達成できた偉業だった。

 しかし、加入前からの期待値があまりに高く、ハードルが上がり過ぎていたのも事実。そのため彼は過剰に批判を受けていたように思う。

 マンチェスター・シティが前所属のアストン・ヴィラに支払った移籍金は、当時の英国人史上最高額を更新する1億ポンド(約190億円)。背番号は直前までクラブ歴代最多得点者であるセルヒオ・アグエロが背負っていた10番を継承した。

 これだけの条件が揃えば、多くのサポーターが前エースに匹敵する活躍を期待するのは当然のことだ。

 批判の対象となったのが、得点関与の少なさである。数字しか追っていない人からすれば、左WGの選手で通算157試合17得点23アシストは物足りないように感じるだろう。

 18歳のデビューから成長の過程を見てきた筆者の意見では、ゴールやアシストの少なさは全く気にならない。一方でジョゼップ・グアルディオラ監督の下でベストのパフォーマンスを発揮できていた期間が短かったのも事実だと思う。

 なぜそう言い切れるのか。今のグリーリッシュのプレースタイルが確立された背景を振り返ると、マンチェスター・シティではアストン・ヴィラ時代ほどの輝きを放つことができなかった理由が見えてくる。

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