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コラム 3か月前

サンダーランドがプレミアリーグを変える!? なぜ大型補強が可能に? “今”につながる3部時代の大改革とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

「若手路線」と「現実路線」の融合

 その試合内容は、真っ正面から戦った上での完勝だったと言って良いだろう。特に素晴らしかったのが、ジャロッド・ボーウェンとアーロン・ワン=ビサカが並ぶウェストハムの右サイドの攻撃に対しての対策だ。

 アトレティコ・マドリードから加入したベテラン左SBヘイニウドの“痒い所に手が届く”堅実な守備とハーフスペースの管理を怠らないサディキの両選手が相手のストロングポイントを封じ、味方CBが外に釣りだされない形を保ち続けた。

 保持では、前所属時代も内と外のどちらでもプレーしていたディアッラとタルビがポジションを入れ替えながら効果的に前進を図り、彼らの推進力を活かしたカウンターの切れ味も鋭かった。

 新加入選手が軒並み目立つ大活躍を披露した中で、全3ゴールを記録したのが、昨季以前から所属していた既存戦力たち。先制点を決めたエリエゼル・マイェンダは18歳、2点目を決めたダン・バラードは22歳で加入した選手だ。

 サンダーランドが昇格までに積み上げてきた「若手路線」とプレミアリーグを戦うために必要な「現実路線」の二軸が、良いバランスで融合していることを証明する完璧な試合展開だった。

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