選手層における「差」
まず試合の具体的な内容を振り返る前に両チームともに「怪我人」が続出してしまっている状況について整理したい。
アーセナルは開幕戦を軽傷でメンバー外となったクリスティアン・ノアゴールに続き、カイ・ハフェルツとベン・ホワイトの両名も負傷離脱。リーズ戦のスカッドから外れた。
さらには今節の前半途中に肩を痛めたマルティン・ウーデゴールが38分に負傷交代。前半終了間際に2点目のゴールを決めていたブカヨ・サカも53分に、スプリントの際にハムストリングを痛めてしまい交代を余儀なくされた。
アウェイのリーズもエバートンとの開幕戦で主将のイーサン・アンパドゥが膝を負傷して交代。田中碧も今節の前半でタックルを試みた際にMCL(内側側副靭帯)を痛めてしまい、その後も出場を続けたが58分にベンチへと下がった。
これだけ怪我人が出てしまうと本来の力を発揮することは難しい。実際にリーズは守備の要であるアンパドゥを欠いたことで、ネガティブトランジションで大きな不安を抱えていた。
一方のアーセナルは、この試合において彼らの不在を全く感じさせなかった。ここが両クラブの間にあった大きな差の1つである。
これは長年のアーセナルの課題だったスタメンとベンチの戦力差が薄れている証拠だろう。今夏の大型補強を含めて着実にチームとして上積みすることができており、誰が出ても近しいクオリティを発揮することができる陣容を揃えた結果である。