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アーセナルがリーズに浴びせたプレミアリーグの“洗礼“。両チームの間にあった簡単には埋まらないあらゆる「差」とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

リーズ陣内に押し込み続けたアーセナル

 アーセナルは前節マンチェスター・ユナイテッド戦で主導権を握ることができなかった。オールド・トラッフォードでのゲームは常に難しいが、相手の3バックが広く幅を取る形のビルドアップに対して効果的なプレスを行えなかったことがその要因の1つにあった。

 今節リーズ戦ではホームサポーターからの声援を後押しに、前線から[4-4-2]の強度の高いハイプレスが機能。最前線でウーデゴールとギェケレシュが牽引し、後方の選手たちもそれに連動する形でパスコースを消し続けたことで、リーズを長いボールを蹴ざるを得ない状況へと追い込んだ。

 容赦ないアーセナルは、仮に敵陣でボールを失ったとしても素早いカウンタープレスで相手に保持での余裕を与えず。試合の大半の時間がリーズ陣内でのプレーだった。

 データサイト『Sofascore』でリーズの選手の平均ポジションを確認すると、最も高い位置のヨエル・ピローでさえもハーフウェイライン上。

 ダニエル・ファルケのチームはアーセナルがピッチ上に張ったプレスという“網”に引っかかり続け、最後まで保持・非保持において修正が効かなかったことから、自分たちのやりたい形さえも作らせてもらえなかった。

 守備から流れを掴んだアーセナルは、リーズが与えたわずかな隙も逃さない。この試合で獲得した2つのコーナーキックを全て得点に結びつけ、45+1分の得点もデクラン・ライスの敵陣でのカウンタープレスから相手のロストを誘ってからのショートカウンターだった。

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