堂安律が強調する良い意味での「勘違い」

　昨シーズン、ドイツ・ブンデスリーガで印象的な活躍を見せ、共にステップアップを果たした堂安律と町野修斗。そんな2人が、『PUMA JAPAN』の公式YouTubeにおける対談シリーズに登場。2桁ゴールという数字の裏にあったのは、外しても打ち続ける図太さ、そして自分を信じ切る勘違いの力だった。二人が語る、ゴール前で生き残るためのメンタル術とは。

　昨シーズン、ブンデスリーガでチームの得点源となった堂安律と町野修斗。共に2桁ゴールを記録し、ドイツの地で決定力の高さを証明した。互いの活躍を称え合う中で、二人が強調したのは「技術」や「経験」だけではなかった。

　キーワードは、堂安が何度も口にした「勘違い」だ。

「（海外のストライカーは）3、4本外しても5本目でミドルシュート打つんですよ。日本人はそこでビビって横パスを選びがちだけど、彼らは外したことを気にしない。いい意味で“勘違い”できる能力がある」

　町野もこれに同意する。点取り屋に向いているのは「外しても気にせずシュートを打てる人」。ゴール前での思い切りの良さが、結局は得点数に直結するという。

　この「勘違いメンタル」は、単なる無鉄砲さではない。シュートを外したときにパスを出した相手のせいにするなど、自己防衛的な態度を取ることで、次のチャンスに臆せず挑める心を保つ。プロの世界では、この自己暗示こそが武器になるのだ。

　サッカー日本代表では全員が日本人らしい謙虚さを持っているため、海外クラブほど強い自己主張は出ないという。しかし、海外で生き残るためには心の中で割り切れる瞬間も必要。堂安の言葉は、ストライカーが生き残る術を示している。