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コラム 3か月前

静まり返るスタジアム。スペイン代表が強すぎる?ボールを握らず息の根を止める新たな強み【東大分析官の視点】

シリーズ:東大分析官の視点 text by 阪田天祐 photo by Getty Images

スペイン代表が見せつけた新たな強み

 スペイン代表のもう一つの強さは、この日の後半の3得点によく表れている。

 53分のフェランの得点シーンは、自陣でCKのこぼれ球をペドリが回収した所から始まった。

 センターサークル付近で回収すると、そのまま前方のスペースに向けて一気にスピードを上げ、敵陣で3対2の状況を発生させる。ペドリは相手DFが自分に食いついたタイミングで右を走るヤマルにボールを渡し、さらにヤマルを追い越したフェランが落ち着いてキーパーの股を抜いてゴールを決めた。

 57分、同様に自陣でボールを奪うと、スビメンディの運びからヤマルにボールが渡り、敵陣で4対4の状況が発生。ヤマルに相手DFの目線が集中した瞬間、バイタルエリアに走るメリーノにパスが通ると、背番号6は比較的フリーなまま、左足で狙いすましたコントロールショットを沈めた。

 そして62分、メリーノの奪取からFWミケル・オヤルサバルが中央でボールを運んでいく。左ウイングのフェランが右方向へダイアゴナルランを仕掛けると同時に、ペドリがフルスプリントをかけ、フェランが空けた左のスペースに抜け出してゴールを決めた。

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