世界屈指のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドFC(イングランド)は、これまでに数多くの所属スター選手を売却してきた。移籍金は一般的に言えば巨額と言えるのだが、選手たちのネームバリューや売却当時の活躍ぶりを踏まえると「もっと高値で売れたのでは?」という疑問が残るのも事実だ。今回は、マンチェスター・Uの歴代売却額ランキングを紹介する。[4/5ページ]
※データは『Transfermarkt』を参照。
2位:ロメル・ルカク(ベルギー代表)

【写真:Getty Images】
生年月日:1993年5月13日
移籍先:インテル(イタリア)
移籍金:7400万ユーロ(約125.8億円)
マンチェスター・ユナイテッドの歴代売却額ランキングで2位となったのはロメル・ルカクだ。
“怪物”と称されるほどの圧倒的なフィジカルをもつ男は、2019年8月に移籍金7400万ユーロ(約125.8億円)でインテルに移籍した。
クラブに大金を残したうえでの退団に思えるが、ルカクがエヴァートンから加入した際の移籍金を踏まえると、マンUが「商売下手だ」と指摘されても致し方ないような損失が出ている。
2017年7月、マンUはエヴァートンから移籍金8470万ユーロ(約144億円)でルカクを引き抜いた。加入1年目の17/18シーズンはプレミアリーグで34試合に出場して16得点7アシストをマークしている。
そして、インテルへ旅立つまでの在籍2シーズンで、公式戦通算96試合42得点12アシストを記録した。
数字だけを見れば、ルカクはストライカーとしての役割を十分に果たしていたと言っていいだろう。
しかし、格上との試合では期待されるような活躍ができなかったという事実は見逃せず、ファンやメディアから「肝心な時に勝負弱い」と厳しく批判されることもあった。
ルカクをインテルに売却した際の移籍金は、獲得時から1070万ユーロ(約18.2億円)も目減りした。
マンUからすれば、ルカクを獲得したことによるメリットよりも、経済的損失やタイトル獲得につながらなかったデメリットの方が大きかったように思える。
ルカクは在籍2シーズン中、一度も栄冠を勝ち取っていない。