世界屈指のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドFC(イングランド)は、これまでに数多くの所属スター選手を売却してきた。大概の移籍金は一般的に言えば大金と言える金額なのだが、ネームバリューや売却当時の活躍ぶりを踏まえると「もっと高値で売れたのでは?」と疑問が残る選手がいるのも事実だ。今回は、マンチェスター・Uの歴代売却額ランキングを紹介する。[3/5ページ]
※データは『Transfermarkt』を参照。
8位:ダニエル・ジェームズ(ウェールズ代表)

【写真:Getty Images】
生年月日:1997年11月10日
移籍先:リーズ・ユナイテッド(イングランド)
移籍金:2910万ユーロ(約49.5億円)
マンチェスター・ユナイテッドの歴代売却額ランキングで8位になったのは、21歳で“赤い悪魔”の一員となったダニエル・ジェームズだ。
母国ウェールズの偉大な先輩になぞらえて“ベイル2世”と称された逸材ウインガーは、名門クラブを背負って立つ存在になることが期待されていたものの、2021年8月に移籍金2910万ユーロ(約49.5億円)でリーズ・ユナイテッドに移籍。マンUとの決別という決断を下している。
デビューは実に鮮烈だった。
2019年8月11日に行われたプレミアリーグ開幕節のチェルシー戦にて、D・ジェームズは途中出場から移籍後初ゴールをマーク。得点シーン以外でも、圧倒的なスピードを活かしたドリブル突破で本拠地『オールド・トラッフォード』のファンを大いに沸かせた。
加入1年目にしてリーグ戦33試合3得点6アシストを記録したD・ジェームズ。だが、さらなる飛躍が期待された20/21シーズンは15試合3得点1アシストと成績を下げてしまう。
当時の状況について、本人は「自分がやれることを考えるよりも『自分は何ができると思われているのか?』を考え始めてしまった。安全なプレーをしてしまっていたんだ」と、守りの姿勢に入ってしまったことを告白している(イギリス紙『メトロ』より)。
D・ジェームズがリーズに旅立った時の移籍金は、マンU加入時よりも1130万ユーロ(約19.2億円)上昇していた。
しかし、インパクト大だったデビュー戦や加入1年目の好成績を踏まえると、もっと上手く才能を伸ばすことができれば、より多くの売却益を見込めたのかもしれない。