世界屈指のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドFC(イングランド)は、これまでに数多くの所属スター選手を売却してきた。大概の移籍金は一般的に言えば大金と言える金額なのだが、ネームバリューや売却当時の活躍ぶりを踏まえると「もっと高値で売れたのでは?」と疑問が残る選手がいるのも事実だ。今回は、マンチェスター・Uの歴代売却額ランキングを紹介する。[4/5ページ]
※データは『Transfermarkt』を参照。
7位:スコット・マクトミネイ(スコットランド代表)

【写真:Getty Images】
生年月日:1996年12月8日
移籍先:ナポリ(イタリア)
移籍金:3050万ユーロ(約51.9億円)
マンチェスター・ユナイテッドの歴代売却額ランキングで7位になったのは、新天地のナポリで覚醒中のスコット・マクトミネイだ。
アカデミーで育成を受けた28歳の“フィジカルモンスター”は、2024年8月に移籍金3050万ユーロ(約51.9億円)でイタリアの強豪に加入。加入1年目にしてセリエA制覇を経験している。
マクトミネイは5歳の時にマンUのアカデミーへ入団すると、その後に身長が193cmまで伸び、中盤としては非常に大柄な選手となった。
トップチームデビューを果たした後の19/20シーズンには、オレ・グンナー・スールシャール体制でダブルボランチの一角を担当。百戦錬磨のネマニャ・マティッチからポジションを奪ってみせた。
身長が高く圧倒的なフィジカルを備えているが故に、マクトミネイはマンUで“潰し役”を求められ続けた。
だが、本人が「僕の強みは相手ペナルティエリア内に入り、相手に問題を起こすこと」と語っているように、本来は攻撃面でより力を発揮できる選手(イギリスメディア『デイリー・メール』より)。起用する側と自身の特長にミスマッチが生じたことで、マクトミネイはしばしばプレー内容を批判された。
退団直後、アカデミー出身の選手がナポリのスクデット獲得に大きく貢献したのだから、マンU首脳陣とすれば苦々しい思いをしたはずだ。
マクトミネイの能力値を踏まえても、移籍金がもっと上振れしていてもおかしくなかった。
結果論になってしまうが、マンUとしては「商売下手」と揶揄されても致し方ないオペレーションだったと言えるだろう。