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コラム 3か月前

「カピターノにはふさわしくない」フロレンツィはなぜロマニスタから批判されたのか。人々を熱狂させた男が背負った重圧【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

一つのクラブで現役を終えることはもはや…

 モンティーニだけではない。数多くの若者が、セリエAの壁を突き破ることはできず、セリエBやセリエC、あるいはセミプロへの選択を余儀なくされる。トップチームに引き抜かれるということはそれだけ険しい道のりなのだ。トップチームへ昇格した選手は、かつての仲間であるチームメイトにとっても英雄的な存在だ。

 志半ばで挫折した仲間の想いも背負い、困難に立ち向かっていく。仲間の“英雄”となったフロレンツィは、幼い頃から憧れたチームのユニフォームにただ袖を通しただけでなく、オリンピコの観衆を何度も熱狂させ、素晴らしい足跡を残した。

 ローマでは279試合に出場し、28ゴールを記録。しかし、フランチェスコ・トッティのように“ワン・クラブ・マン”として現役を終えることは果たせなかった。もう一人の偉大なカピターノ、ダニエレ・デ・ロッシでさえも、自らの意思に反し、退団を強いられた。一つのクラブで現役を終えることは、もはや“奇跡”である。

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