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コラム 3か月前

「カピターノにはふさわしくない」フロレンツィはなぜロマニスタから批判されたのか。人々を熱狂させた男が背負った重圧【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

順調なキャリアを襲った大きな転機

 2014年1月12日のジェノア戦でのオーバーヘッドによる得点や2016年4月3日のローマ・ダービー初ゴールも多くの人々の脳裏に焼き付いている。忘れがたいゴールで何度も人々を熱狂の渦に巻き込んできた。

 しかし、これほどのインパクトを残しながらも、愛するクラブにとどまることはできなかった。大きな転機が訪れたのは、2016年10月26日、USサッスオーロ戦での負傷だ。左ひざ前十字じん帯断裂の大けがを負った。復帰目前の翌年2月17日、再び同じじん帯を断裂。回復はさらに遅れ、復帰後はパフォーマンスが上がらなかった。

 そして、パウロ・フォンセカが指揮していた19/20シーズン、冬の移籍市場でバレンシアCFへレンタル移籍する。2020年の夏も“永遠の都”に戻ることはなく、“華の都”パリを新天地に活躍の場を求めた。スター軍団パリ・サンジェルマンの主力の一人として活躍。リーグ優勝には手が届かなかったが、トロフェ・デ・シャンピオンとクープ・ドゥ・フランスを制すなど、プロとして初のタイトルを獲得し、輝きを取り戻した。

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