欧州サッカーは8月に各国のリーグが開幕し、ここまで数試合が終了している。堂安律や久保建英など、開幕からチームの主軸として期待通りの活躍を見せる日本人選手は数多くいるが、一方で本来の能力を見せることが出来ていないタレントも多くいる。今回は、欧州で戦う日本人の中で、不調にあえぎ苦しむ選手たちをピックアップして紹介する。[3/5ページ]
MF:川﨑颯太(かわさき・そうた)

【写真:Getty Images】
生年月日:2001年7月30日
所属クラブ:マインツ(ドイツ)
今季リーグ戦成績:1試合0ゴール0アシスト
絶対的ボランチが2人いる中で、川﨑颯太の出番はあるのだろうか。
2020年に当時J2で戦っていた京都サンガF.C.の一員となった川崎は、プロ1年目から中盤の底でリーグ戦16試合に出場し、翌2021シーズンは41試合でピッチに立った。
クラブが昇格したことで2022シーズンから活躍の場をJ1に移すと、同選手はトップカテゴリーでも躍動する。
リーグ戦28試合に出場し、翌年にはキャプテンも任され、無尽蔵のスタミナを誇る潰し屋としてチームに貢献し続けた。
今季は、リーグ序盤から首位争いに食い込むチームで、開幕から全試合に出場。自己最多の4得点を記録し、最高のシーズンを送っていた。
そんな最中、川﨑はマインツへの期限付き移籍を決断する。ユース時代から在籍してきた愛するクラブを離れ、海外で武者修行の道を選んだのだ。
しかし、サッカー日本代表の佐野海舟とチームメイトになった川﨑だが、未だ活躍の機会は訪れていない。
現在のマインツのボランチは佐野とナディーム・アミリが務めており、両者ともに昨季は絶対的なスタメンとしてリーグ戦30試合以上に出場している。
この牙城を崩すのは容易ではなく、川﨑はこれまでのところ第3節RBライプツィヒ戦の途中出場のみに留まっている。
川﨑のマインツへのレンタルは今季終了までとなっている。
海外で自身のキャリアを進めていくためには、まず2人のバックアッパーとして与えられた役割をこなし、コンバートの可能性を含めた新境地を開拓していく必要があるだろう。