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売るの下手すぎ!? マンU、売却額ランキング5位。いまだトップ5!? あまりに偉大な伝説のキッカー

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

 世界屈指のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドは、これまでに数多くの所属スター選手を売却してきた。移籍金は一般的に言えば巨額と言えるのだが、選手たちのネームバリューや売却当時の活躍ぶりを踏まえると「もっと高値で売れたのでは?」という疑問が残るのも事実だ。今回は、マンUの歴代売却額ランキングを紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。

5位:デビッド・ベッカム(元イングランド代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1975年5月2日
移籍先:レアル・マドリード(スペイン)
移籍金:3750万ユーロ(約63.8億円)

 フットボールファンに「マンチェスター・ユナイテッドを象徴する選手は?」と聞けば、きっと多くの人が「デビッド・ベッカム」と答えるだろう。

 魔法の右足で針の穴に糸を通すようなキックを披露した“フィールドの貴公子”は、2003年7月に3750万ユーロ(約63.8億円)の移籍金でレアル・マドリードに移籍した。

 マンUの歴代売却額ランキングでは5位に位置している。この60億円超の移籍金を「高い」と捉えるか「安い」と捉えるかについては、意見が分かれるところだ。

 マンUのユース時代から、ベッカムのキック精度は群を抜いていた。

 エリック・“キング”・カントナの練習相手としてクロスを蹴らされていたベッカムを見て、サー・アレックス・ファーガソン監督がトップチーム登用を決めたのは有名な話である。

 ベッカム退団時の移籍金を「安い」と断定するならば、クラブを象徴する存在に成長した“ナンバー7”と円満な別れができなかった2003年7月に時を遡る必要がある。

 当時、ベッカムとファーガソン監督の関係性は悪化しており、「スパイク蹴り上げ事件」が起こったのも退団の約5カ月前のことだ。

 2017年1月、すでに現役を退いていた同氏は『BBC Radio 4』を通じ、当時の移籍について「ショックで打ちのめされた。3年間はユナイテッドの試合を見なかったし、クラブの決定がなければ自分から移籍はしなかった」と振り返っている。

 指揮官との険悪な関係を踏まえれば、選手本人の意に沿わない退団は仕方のないことだったかもしれない。

 とはいえ、それまで要所でチームを救う活躍を続けた生え抜きのスターを売ってしまったことはクラブの内外に少なくないインパクトを残した。

 もはや既定路線だった。マンUでの未来がもうないことが明らかだったからこそ、ベッカムの移籍金は約63.8億円“だけ”にとどまったのかもしれない。

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【了】

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