欧州では2025/26シーズンが幕を開けてから約1カ月が経過した。まだまだ序盤戦ではあるものの、開幕から好調なクラブとそうでないクラブとの差が表れ始めており、なかには悪い意味で前評判を覆すクラブも存在する。今回は、スタートダッシュに失敗した欧州5クラブをピックアップして紹介する。[3/5ページ]
※データは『Transfermarkt』を参照。
アトレティコ・マドリード(スペイン)

【写真:Getty Images】
監督:ディエゴ・シメオネ
25/26リーグ戦成績:4試合1勝2分1敗(11位)
たとえ、スペクタクルな試合内容を犠牲にしてでも確実に勝利をもぎ取る…。
そんなアトレティコ・マドリードの姿を見ることが今季は未だできていない。
2025/26シーズンのラ・リーガでは開幕4試合目にしてようやく初白星を挙げており、完全にスタートダッシュに失敗してしまった形だ。
“闘将”ディエゴ・シメオネ監督は、約12年にもおよぶ長期政権の中で、ソリッドかつ闘えるチームを作り上げてきた。
どんな時も勝利に徹する戦いぶりには、指揮官の現役時代のスタイルが色濃く反映されている。
戦力の充実度も申し分なく、絶対的エースのフリアン・アルバレスや実子のジュリアーノ・シメオネといったアルゼンチン勢に加え、アレクサンダー・セルロートやアントワーヌ・グリーズマン、コナー・ギャラガーといった各国の実力者がズラリ。
今夏の移籍市場ではアレックス・バエナやジャコモ・ラスパドーリらを獲得し、戦力のさらなる増強に成功した。
だが、現地時間8月17日に行われたリーグ開幕節のエスパニョール戦を1-2で落としたことで、シメオネ・アトレティコの周囲に突如として暗雲が垂れ込める。
その後も2試合連続ドローで勝ち点3を逃すと、今月13日の第4節・ビジャレアル戦を2-0で制して待望の今季初勝利を手にした。
1億8400万ユーロ(約312.8億円)もの移籍金を投じた今夏の大型補強を踏まえると、シーズン序盤戦とはいえリーグ11位に沈んでいるのはシメオネ監督にとって受け入れがたい事実のはず。
バルセロナ、レアル・マドリードの“2強”に割って入るためにも、これ以上の躓きは許されない。