欧州主要リーグの夏のマーケットが閉まった。今シーズンも多くの選手が活躍の場を求めて新天地を目指したが、その中には巨額な移籍金でサッカー界の話題を集めた「ビッグディール」も。夏の移籍市場で今シーズン最も多くの資金を投じたクラブはどこだろうか。今回は移籍市場における各クラブの総支出額をランキング形式で紹介する。[4/5ページ](移籍金は『transfermarkt』を参照)
7位:トッテナム・ホットスパー(イングランド)

【写真:Getty Images】
総支出額:2億1060万ユーロ(約358億円)
移籍金最高額:シャビ・シモンズ(6500万ユーロ/約110.5億円)
トッテナム・ホットスパーはアンジェ・ポステコグルー体制で昨季UEFAヨーロッパリーグ(EL)を制したが、プレミアリーグでは17位に低迷するという、成功と失敗のどちらも経験する1年間を過ごした。
オーストラリア人指揮官はクラブに待望のタイトルをもたらしたが解任となり、後任にはブレントフォードで実績を積んでいたトーマス・フランクを新監督に招聘した。
デンマーク人指揮官をサポートするべく、モハメド・クドゥス(←ウェストハム)とジョアン・パリーニャ(←バイエルン・ミュンヘン)の獲得は早急に決めたが、ジェームズ・マディソンの大怪我によって必須となった10番タイプの選手の補強には大苦戦。モーガン・ギブス=ホワイトとエベレチ・エゼの獲得は失敗に終わった。
それでも、移籍市場の最終盤に6500万ユーロ(約110.5億円)の移籍金を支払い、RBライプツィヒからシャビ・シモンズを完全移籍で獲得することに成功した。
また、デッドラインデーにはフランス代表FWランダル・コロ・ムアニ(←パリ・サンジェルマン)をローン移籍で獲得した。
しかし、今夏のマーケットに投じた2億1060万ユーロ(約358億円)のうち、3分の1にあたる7100万ユーロ(約120億円)は昨季から在籍していたマティス・テルとケビン・ダンソの買い取りに支払ったものと、2023年夏に獲得が内定していたルカ・ヴシュコヴィッチに対するものである。
なお、この3選手はスタメンではなく(ヴシュコヴィッチはローン移籍で放出)、支出額ほどのビッグサマーを過ごしたとは言えないだろう。