欧州主要リーグの夏のマーケットが閉まった。今シーズンも多くの選手が活躍の場を求めて新天地を目指したが、その中には巨額な移籍金でサッカー界の話題を集めた「ビッグディール」も。夏の移籍市場で今シーズン最も多くの資金を投じたクラブはどこだろうか。今回は移籍市場における各クラブの総支出額をランキング形式で紹介する。[4/5ページ](移籍金は『transfermarkt』を参照)
2位:チェルシー(イングランド)

【写真:Getty Images】
総支出額:3億2815万ユーロ(約557.8億円)
移籍金最高額:ジョアン・ペドロ(6370万ユーロ/約108.3億円)
2022年夏にトッド・ボーリーが新オーナーとなってからのチェルシーは毎夏の移籍市場で大型補強を繰り返している。
今夏のマーケットでも例年通り多くの新戦力を加え、計10選手に欧州で2位となる3億2815万ユーロ(約557.8億円)の移籍金を投じた。
彼らは昨季のプレミアリーグ終了直後にFIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)を戦っており、大会前や期間中から積極的な動きをみせた。
この期間に獲得したリアム・デラップ(←イプスウィッチ・タウン)やジョアン・ペドロ(←ブライトン)らはすぐにフィット。決勝では欧州王者パリ・サンジェルマンに勝利し、新戦力も絡んだ上での世界一だった。
今夏のチェルシーで目立ったのが2列目の補強だ。ジョアン・フェリックスやクリストファー・エンクンク、キアナン・デューズバリー=ホール、ノニ・マドゥエケらを放出しており、彼らに代わる新戦力の補強が必須だった。
先述したジョアン・ペドロは2列目と最前線でプレーできる選手であり、他にもジェイミー・バイノー=ギッテンス(←ドルトムント)やエステヴァン(←パルメイラス)、アレハンドロ・ガルナチョ(←マンチェスター・ユナイテッド)らを獲得した。
一方で補強があまり進まなかったのが最終ラインだ。
アヤックスから左SBとCBでプレー可能なヨレル・ハトを獲得したが、守備の要であるレヴィ・コルウィルがシーズン絶望の大怪我を負ってからは補強がゼロ。
開幕からディフェンスはやや不安な部分を覗かせており、CBの穴埋めと言える補強を行わなかったことが彼らの今季の戦いに大きな影響を及ぼすかもしれない。