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コラム 3か月前

現在のプレーはもったいない?母国で輝きを放ったラッシュフォード。ヤマル不在で見えたバルセロナの課題とは【東大分析官の視点】

シリーズ:東大分析官の視点 text by 阪田天祐 photo by Getty Images

あのレジェンドを彷彿とさせた2得点

 まず単純な話だが、シュートを打つ意欲が非常に高い。この日ラッシュフォードが放ったシュート本数は、チームの3分の1弱に当たる6本。崩し切ることができずとも、両チーム通じて最も多くのシュートを放つことができる選手がいれば、それだけで相手を脅かすことができる。

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 だが背番号14の強みはそれだけではない。58分の先制点のシーン。しっかりとボックス内に入り込む嗅覚もさることながら、スタンディングの状態からの首の振りでゴール左隅に突き刺した、ヘディングシュートの威力は凄まじかった。

 さらには67分の2得点目。ペナルティエリア手前で相手のクリアを回収した時点で、完全にシュートコースは塞がれていた。だがボールを右に運んでサンドロ・トナーリが寄せてきた瞬間、ラッシュフォードは相手を軽くはじき、体の軸を全くブラすことなく、対角方向へ強烈なシュートを放った。

 シュートを打ち切る意識の高さと、卓越したボディバランス。ラッシュフォードは、元ユナイテッドのレジェンドFWクリスティアーノ・ロナウドを彷彿とさせる、姿勢の良いストライカーと化していたのだ。

 バルセロナの2得点は、間違いなくラッシュフォードでなければ奪えない得点だった。先発起用の期待に、大きく応えたというわけだ。

 一方、現在のラッシュフォードはヤマルが戻ってきてからもスタメンが確約されているわけではない。この試合からは、主に2つの課題が見えた。

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