夏の移籍期間が終了し、各チームの編成がひと段落した。今夏も、マルティン・スビメンディがアーセナルに移籍するなど、近年ラ・リーガの中堅クラブからの国外移籍が増加している。資金力に乏しいクラブにとって、移籍金収入は貴重な収入源だ。今回のランキングでは、今夏十分な移籍金収入を得られなかったクラブを紹介する。※成績や移籍金などは『transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
7位:オサスナ

【写真:Getty Images】
移籍補償金等収入:1200万ユーロ(約20.4億円)
退団した選手例:ヘスス・アレソ、ブライアン・サラゴサ、パブロ・イバニェス
プリメーラ(1部)復帰後、7シーズン目を迎えるオサスナが移籍金収入ワーストランキングで7位にランクインした。
今夏の移籍市場で得た移籍金収入は1200万ユーロ(約20.4億円)となっている。
オサスナは移籍市場で大きな動きを見せない育成重視のクラブであり、選手の加入、放出が共に少ない。今夏の収入は、不動の右サイドバックとして君臨していたヘスス・アレソの移籍金のみが主なものとなった。
アレソの退団は、戦力的なダメージは懸念されるものの、アトレティコ・マドリードやアスレティック・ビルバオが争奪戦を繰り広げた結果、契約解除金満額で放出できたのはポジティブに評価できる。
また、昨季クオリティの高いプレーを見せたブライアン・サラゴサの穴を、レアル・ソシエダからフリーで獲得したシェラルド・ベッカーで補うなど、限られた予算内で可能な補強は着実に行われた印象だ。
今季も高い決定力を誇るFWアンテ・ブディミルが中心となる構図は変わらないが、タホナール(オサスナの育成組織)から続々と優秀な若手選手が台頭することにも期待がかかる。
昨季セグンダ(2部)で快進撃を見せたミランデスを率いた39歳の若手指揮官、アレッシオ・リッシを招聘し、オサスナは上位進出を狙う。
少ない予算でやりくりすることに慣れたクラブならではの、堅実かつ戦略的なチーム作りが光っている。