夏の移籍期間が終了し、各チームの編成がひと段落した。今夏も、マルティン・スビメンディがアーセナルに移籍するなど、近年ラ・リーガの中堅クラブからの国外移籍が増加している。資金力に乏しいクラブにとって、移籍金収入は貴重な収入源だ。今回のランキングでは、今夏十分な移籍金収入を得られなかったクラブを紹介する。※成績や移籍金などは『transfermarkt』を参照。[2/5ページ]
4位:アスレティック・ビルバオ

【写真:Getty Images】
移籍補償金等収入:420万ユーロ(約7.1億円)
退団した選手例:アルバロ・ジャロ、フレン・アギレサバラ、アドゥ・アレス
今季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)にも出場するアスレティック・ビルバオが、移籍金収入ワーストランキングで4位となった。
今夏クラブが得た収入は420万ユーロ(約7.1億円)となっている。
バスク純血主義を掲げ、特定の基準を満たした選手しか所属できないという独自のルールを持つクラブだけに、移籍市場での動きが制限されるのは必然だ。
今夏の収入源は主に出場機会の少ない若手選手のレンタル料で、最も高額だったのはアル・ガラファへ移籍したアルバロ・ジャロの300万ユーロ(約5.1億円)だった。
一方で補強においては、オサスナからヘスス・アレソを1200万ユーロ(約20.4億円)、さらにアイメリク・ラポルテを1000万ユーロ(約17億円)で獲得した。
大きな支出はないものの、必要な場面では高額の投資ができる点もビルバオの強みだ。
また、スペイン代表FWニコ・ウィリアムズと2035年までの長期契約を締結した。移籍市場で度々噂が浮上するエースも、強い帰属意識を持つビルバオから引き抜くのは決して容易ではない。
5月にはチームの中心となりつつある有望株、ミケル・ハウレギサールとの契約延長に成功し、抜け目のないチーム編成を進めている。
エルネスト・バルベルデ監督の下で円熟味を増すビルバオ。ラ・リーガの3強に迫る存在として目が離せない。