いつの時代にも、若くして才能を見出されて「いずれはサッカー日本代表の中核を担う」と期待される逸材は存在する。だが、実際に国を背負って立つ存在になる選手はほんの一握りであり、大抵は“出世コース”から外れてしまう。今回は、高い期待値がありながらも代表の中心選手になれなかった逸材10人を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照[5/5ページ]
DF:鈴木冬一(すずき・といち)

【写真:Getty Images】
生年月日:2000年5月30日
所属クラブ:横浜F・マリノス
2025リーグ戦成績:19試合0得点0アシスト
セレッソ大阪ユースで頭角を現し、日本代表の各アンダー世代にもコンスタントに招集され続けてきた鈴木冬一。
サイドバックやウイングバック、サイドハーフもこなせるユーティリティ性が魅力のディフェンダーだ。
2021年1月~2024年1月まではローザンヌ・スポルト(スイス)に在籍するなど、欧州でのプレー経験もあるが、ポテンシャルを踏まえると残念ながら伸び悩み感が否めない。
若くして脚光を浴びる早熟の逸材たちと同様に、鈴木も早いうちから才能を開花させた。
2017年7月には、高校2年生でC大阪のトップチームに2種登録。その後、トップチーム登録抹消や長崎総合科学大学附属高校への転入などを経て、2018年10月に湘南ベルマーレへと加入した。
2020/21シーズンの途中には、さらなる飛躍を目指してローザンヌに完全移籍。約3年間で公式戦92試合出場6ゴール10アシストと、一定の結果は出している。
だが、2024年1月に京都サンガF.C.へと加入してJリーグ復帰を果たしてからは大きなインパクトを残せず。
今季は横浜F・マリノスでリーグ戦19試合に出場しているものの、先発は10試合のみと不完全燃焼が続いている。
ローザンヌから欧州上位リーグの強豪クラブにステップアップできなかったことが、悪い意味でのターニングポイントになってしまったのかもしれない。
鈴木は谷晃生や菅原由勢らと共に当時のU-15日本代表の立ち上げからメンバー入りしていたほどの逸材だったが、いまだフル代表に招集されないままである。
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