いつの時代にも、若くして才能を見出されて「いずれはサッカー日本代表の中核を担う」と期待される逸材は存在する。だが、実際に国を背負って立つ存在になる選手はほんの一握りであり、大抵は“出世コース”から外れてしまう。今回は、高い期待値がありながらも代表の中心選手になれなかった逸材10人を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照[5/5ページ]
FW:林大地(はやし・だいち)
生年月日:1997年5月23日
所属クラブ:ガンバ大阪
2025リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト
東京オリンピック(東京五輪)において最前線の“潰れ役”として泥臭い仕事をこなした林大地は、間違いなくU-24日本代表のキーパーソンの1人だった。
2022年3月には追加招集という形で日本代表からも声がかかっている。
だが、現在の林は怪我との戦いから抜け出すことができず、2025シーズンの公式戦出場は1試合もない。
ガンバ大阪ジュニアユースで育成を受けた林は、履正社高等学校、大阪体育大学を経て、2019シーズンにサガン鳥栖の特別指定選手に登録された。
8月11日に行われたJ1リーグ第22節のセレッソ大阪戦では、途中出場からデビュー戦で即ゴールをあげている。
日本代表の各アンダー世代に引っかかることがなかった男は、“雑草魂”を燃やしてJリーグの舞台で戦い続けた。
2021年8月、林はベルギーのシント=トロイデンに完全移籍。在籍2シーズンで公式戦60試合15得点5アシストと一定の成果を挙げる。
だが、誤算だったのは2023年7月にローン移籍したニュルンベルクで右膝を負傷したこと。
2024年5月に手術を受けるも、その後なかなかコンディションが戻らずにピッチから遠ざかる日々が続いた。
2024年7月にジュニアユース時代を過ごしたG大阪へと復帰するも、林の状態は一向に上向かない。
回復の動向が伝わってこないことを心配するファンは決して少なくないだろう。
今年5月に28歳となった男は、どのような心境で復帰の瞬間を待っているのだろうか。
非エリート街道からスターダムにのし上がったこれまでのキャリアのように、林が“下克上”を果たすことに期待したい。
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